被爆70年の高校生平和大使~18年目21人の成果


第18代高校生平和大使は、1人が体調不良のため参加できず、21人でのジュネーブ訪問となりました。今年も高校生平和大使は、外務省よりユース非核特使の委嘱を受けました。

8月15日、福岡に集まって最終打ち合わせのあと、16日福岡空港よりジュネーブに向けて出発しました。

8月17日(月)
UNIとYWCAとの交流。交流を重ねてきた所なので、その応対は温かく、活動を励ましていただきました。「高校生平和大使」という活動が何を意味するのか、今ひとつ理解できていなかった各地の高校生は、この2つの交流でやっと自分たちの置かれた状況がつかめたようです。
午後、軍縮会議日本政府代表部を訪問しました。

8月18日(火)
いよいよ国連欧州本部訪問。10:00、昨年に引き続き、国連軍縮会議でユース非核特使を代表して広島の井上つぐみさんがスピーチ。広島出身の井上さんは、曾祖父の被爆体験を語り核兵器の廃絶を訴えました。そのスピーチの後、中国大使の発言「若い世代の活動は認める。しかし、加害の事実にも目を向けるように。」

15:00、軍縮局 カルブッシュ政務官との会見
「ヒロシマ・ナガサキへの原爆投下から70年、戦争の犠牲になった方々へ思いを馳せなければならない。・・・今の軍縮を巡る状況は停滞しているように見えるだろう。しかし、廃絶への歩みは揺るぎないものだ。みなさんの活動は、今生きている我々や、今後生まれてくる世代に対して、若者が世界の平和を担うことを示している。」
・・・・高校生平和大使21名のスピーチ。それぞれの思いや考えをひとつに紡いで、堂々と発表することができました。毎年のことですが、発表し終わった平和大使の顔は、1時間という短い時間の中で自信と達成感の溢れる顔に変わっていました。

スピーチを受けてカルブッシュ政務官より。「戦争という状態がお互い信頼感がなく武装してしまう状態だとすれば、お互いが信頼して交流を深めていくことができる若者の活動は重要だ。これからも活動を続けて欲しい。」このあと、全員で164,176筆の署名を政務官に手渡しました。

政務官は、若者のスピーチに熱心に耳を傾け、心のこもった答えを返してくださいました。高校生は、この真摯で温かい対応に感激していました。

16:30より、軍縮会議日本政府代表部主催の被爆70年の記念行事に参加。

被爆3世の長崎の小川日菜子さん、大阪の柏原由季さん、広島の脇原華怜さんが、一万人署名活動と高校生平和大使の活動についてプレゼンテーションを行いました。ここでも、中国の「私は、南京の出身だ。南京での出来事を忘れないで欲しい。」という発言がありました。また、署名をしたいと声をかけてくださった方もいました。

8月19日(水)

今回初めて、軍縮会議メキシコ政府代表部を表敬訪問し、ロモナコ大使と会見。

メキシコは2014年2月に「第2回核兵器の非人道性に関する国際会議」を開催し、核兵器廃絶の国際的機運を高めることに大きな役割を果たしました。この時、長崎の高校生平和大使も会議に参加し、発言の機会を与えられています。「若者には、社会を変えていく重要で特別な役割がある。特にみなさんは、若いということと、被爆の影響を受けた国から来ているという2つの道義的な観点から責任があると思う。」「昨年のナジャリットでの第2回核兵器非人道的会議に被爆者が参加したことに感謝する。被爆者が受けた苦しみと考えると、核兵器が使われたらいったいどれほど恐ろしいことになるかという、認識を広めていく義務がある。被爆者のこれまでの活動に敬意を表したい。」

また、メキシコでは様々な政治的勢力・政府・社会の人々のなかでは、核廃絶は国民的なコンセンサスになっていることや、ジュネーブ軍縮会議がコンセンサス方式をとっていることを利用してあらゆる進歩を阻もうとする勢力もあるとして、メキシコ政府としては軍縮会議に距離を置いていることなども話していただきました。このことでも、メキシコの核兵器廃絶への強い意志が感じられました。

この日は、WILPF(平和と自由のための女性のインターナショナル・リーグ)、IPB (国際平和ビューロー)、ICАN(核兵器廃絶国際キャンペーン)と、核兵器廃絶や平和・人権問題について国際的に活動する3つのNGOと交流し、忙しくも有意義な時間を過ごしました。今後もつながり持っていきたいと思います。

8月20日(木)

ジュネーブから首都ベルンに移動。昼食後、3人1組になって核兵器廃絶の署名活動を開始しました。ベルンはドイツ語圏のため、はじめは戸惑い気味でしたが、懸命に署名を呼びかけ1筆1筆と署名用紙が埋まっていきました。16代平和大使でチューリッヒに留学中の陶山大樹さんも友人と応援に駆けつけてくれました。活動の最後に全員が横断幕を持って一列に並び、「ノーモアヒロシマ、ノーモアナガサキ、ノーモアヒバクシャ、ノーモアウォー」と呼びかけ、テーマソングである「この声を、この心を」を歌うと、何ごとかと周りで見ていた市民から拍手が起こりました。約1時間の活動で124筆の署名が集まりました。


夕刻、チューリッヒから帰国の途へ。

8月22日 長崎市で全員での帰国報告会を行いました。
第18代高校生平和大使の活動は、ジュネーブ訪問が終わったまさにこれからです。高校生たちは、帰国報告会で「平和の種まき」をしていくと決意を語っていました。高校生平和大使は、来年19代、そして2年後、20代の大きな節目を迎えます。各地で大きな動きになってきている安保法制反対のデモの中で、平和大使を経験した若者が声を上げています。高校生の「ビリョク」は世界を変える「ビリョク」になる、かもしれません。

第18代高校生平和大使ジュネーブ訪問のようすは、フォトライブラリーにアップします。 どうぞご覧ください。

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